KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS
元倉庫ビルを「アートストレージ」という仕組みでホテルへ再生

2021年現在、アートストレージにはCLEAR GALLERY TOKYO、GALLRY ROOM・A、KOSAKU KANECHIKA、NANZUKA、Yoshimi Arts、VOILLD、YUMIKO CHIBA ASSOCIATES が入居しています。また開業前には秋元雄史氏(東京藝術大学大学美術館長・教授)と舘鼻則孝(アーティスト)を迎え収蔵作品を一般公募する「KAIKA AWARD 2020」を実施しました。

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課題

この建物は1966年に玩具メーカーが自社利用を目的として建てられた倉庫兼事務所ビルでした。その後所有者が変わり、時代の変化とともに倉庫ビルとしての需要が減り、収益不動産として機能しなくなってきました。立地としては賃貸住宅としての需要が高いエリアでしたが、新築するには荷捌室として使われていた巨大な地下空間の膨大な解体費用の問題、容積率が低いことから投資効率が低いという問題があり現実的ではありませんでした。一方、既存建物を再活用するには建物の形状、敷地内の配置から賃貸住宅としての活用が困難であり、事務所や商業利用としても難しいエリアだったため、活用方法が見出せず、数年もの間、利用されずにいました。

提案・解決方法

共用部にアートを見せながら保管する「アートストレージ」を設えたライフスタイルホテルを提案しました。
コロナ以前であった当時、訪日外国人観光客が年々増加し、浅草やスカイツリー、両国にも近いこの地域には強い観光需要がありました。建物自体もホテル用途であれば高いレンタブルのプランニングが可能であったためです。
その一方で「駅から徒歩9分」かつ「至近に商業施設がない」というロケーションはホテルとしては大きな課題でした。この課題を解決したのが「アートストレージ」です。荷捌室であった巨大な地下空間は開口部が無いため、客室にすることはできず収益を生まないものですが、高い天井はとてもインパクトがありました。この特徴を生かすことで、課題解決を図りました。
都内のアートギャラリーは作品を「賃料は高いが近くで保管」するか「賃料の安いが遠方で保管」のいずれかで管理していることが分かり、「地下空間を安価に提供する代わりに、宿泊者が見て楽しめる様に保管展示する」というルールを作り、ギャラリーへ空間を提供するのが「アートストレージ」という仕組みです。この仕組みによって、①ギャラリーは都内に安い賃料で作品を保管できる。②宿泊者は特徴的なアートホテルを楽しめる。③ホテルは本来収益を生まないスペースで賃料収入とアートコンテンツを得、不利なローケーションでも集客を可能とする個性を得ることができました。
この宿泊者、ギャラリー、運営者の3方良しのソリューションによって、利用者だけではなく、このエリアのさらなる発展を目指していきます。

2021年現在、アートストレージにはCLEAR GALLERY TOKYO、GALLRY ROOM・A、KOSAKU KANECHIKA、NANZUKA、Yoshimi Arts、VOILLD、YUMIKO CHIBA ASSOCIATES が入居しています。また開業前には秋元雄史氏(東京藝術大学大学美術館長・教授)と舘鼻則孝(アーティスト)を迎え収蔵作品を一般公募する「KAIKA AWARD 2020」を実施しました。

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物件概要
KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS
  • 物件

    KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS

  • 物件所在地

    東京都墨田区本所2-16-5

  • アクセス

    都営浅草線「浅草駅」徒歩8分 「本所吾妻橋駅」徒歩9分、都営大江戸線「蔵前駅」徒歩9分

  • 区画面積

    敷地面積:736㎡、延床面積:3,764㎡

  • 築年月

    1966年築

  • 従前用途

    倉庫、事務所

  • リノベーション後用途

    ホテル

  • リノベーション年月

    2020年3月

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