サービスアパートメントを多様なライフスタイルに
応える都市型賃貸住宅へ再生

プロジェクト概要
賃貸だからこそ柔軟に暮らす
コロナ禍で需要が減少したサービスアパートメントを、多様なライフスタイルに応える都市型賃貸住宅へと再生したプロジェクトです。従来の画一的な間取りや内装に代わり、住まい手の個性を反映できるプランや仕様を導入し、築年数の経過した建物に新たな価値を付与しました。今後増加する築20〜30年の賃貸物件が抱える修繕・改修負担の課題に対して、用途変更とバリューアップを組み合わせた再生モデルとして、資産価値を維持しながら住み替えやすく心地よい暮らしを提案しています。
担当範囲
課題と解決
課題

サービスアパートメントの他用途転用
コロナ禍でインバウンド需要が急減した結果、サービスアパートメントの稼働率が低下し、供給過多の状況が生じていた。その結果、住宅やオフィスなどへの用途転用が各地で進み、建物の再活用や新しい住まいの形を模索する動きが加速。
賃貸住宅ニーズと供給の課題
ライフステージやライフスタイルの変化に合わせて柔軟に住み替えられる賃貸住宅の需要は根強い。しかし、市場に供給される住戸は画一的な間取りや内装が多く、多様化する暮らし方に対応できていないことに課題を抱えていた。
老朽化物件の急増とオーナー負担
総務省の調査によると、今後10年で築20〜30年を迎える賃貸マンションが急増すると想定される。これらの物件は大規模修繕やバリューアップ投資が不可避であり、資産維持のためのコストが物件オーナーに重くのしかかることが予想され、賃貸市場全体でも老朽化ストックの対応が重要な課題となってきている。
解決
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ストック活用とバリューアップによる資産再生
一棟まるごとリノベーションのノウハウを賃貸マンションに応用し、大規模修繕と同時に現代のライフスタイルに合う空間へと再生。シンプルな内装に住まい手が手を加える「room ADDition」、建築家が提案する「room EDITion」といった多様な住戸プランを導入し、入居者の多様なニーズに応えた。
高い稼働率と収益性を実現するリーシング戦略
専有部リノベーションの竣工後、リーシング開始から約半年で総戸数の8割を成約。さらに賃料坪単価は、周辺の同等築年数の賃貸マンションより高値での契約を実現しており、オーナーにとって収益性の高い再生モデルとなっている。
地域文化を取り入れたデザインと居住空間
「人形町」という街の文化資産をデザインに組み込み、提灯や職人技の意匠を建物内に展開。エントランスから住戸までの照度計画も含め、街に溶け込みながら居住者が落ち着きを感じられる空間を創出。








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物件概要
- 物件名
- PATH日本橋人形町 (公式HP)
- 所在地
- 東京都中央区日本橋堀留町1-7-2
- アクセス
- 東京メトロ日比谷線「人形町」駅徒歩3分
- 構造
- 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
- 敷地面積
- 388.71平米
- 延床面積
- 2652.28平米
- 築年月
- 2002年9月
- 区画数
- 78戸
- 従前用途
- サービスアパートメント
- リノベーション後用途
- 賃貸住宅
- リノベーション年月
- 2022年6月