隅田川沿いのオフィスビルを、
地域に開かれた川床を併設するリバーサイドホテルに
プロジェクト概要
アートやクラフト文化が新たに根付く、清澄白河のリバーサイドホテル
隅田川沿いに位置する、築29年のオフィスビルをホテルへコンバージョンしました。当時、東京都建設局が水辺の更なる魅力向上と地域の活性化を目的に、河川敷地を活用して飲食店を営業する「かわてらす」の出店事業者を募集しており、当社が事業者選定を受け、本施設の2階に『KAWATERRACE』を設置しました。誰もが利用可能なまちに開放された川床としては都内初かつ最大級の事例となりました。
『KAWATERRACE』に面してレストランとビールの醸造所を併設し、宿泊者のみならず地域の人々も利用することができます。客室はリバービューバスのある部屋を含む全8タイプ27の個室と全14ベッドのドミトリーがあり、1名様からグループまで多様なニーズに対応しています。
担当範囲
課題と解決
課題
オフィス需要が限定的なエリアの物件
本物件は、オフィスビルとして使用されていたが、立地要因からその需要は限定的だった。一方で、清澄白河エリアのクラフトやアートカルチャーが注目され始めており、国内外からの観光需要が高まっていた。ホテルとして活用する場合でも、駅からの距離はネックとなるため、隅田川が隣接するリバーサイドの特徴を最大化し、目的施設となる企画が求められた。
ブランドビジョンの体現
THE SHARE HOTELSは”SHARING WITH LOCALS 地域との共生”をビジョンとし、地域プレイヤーの活動・発信の場を提供しながら、宿泊者と地域との接点を創出するホテルブランドです。本物件は川沿いに細長い建物であり、共用部となりうる面積が限られていた。どのようにして、地域の人々が集う開かれた空間を生み出すかが最大の課題だった。
解決
隅田川に面した、都内最大級の『かわてらす』を設置
東京都建設局が公募する河川敷地を活用する『かわてらす』事業を活用して、隅田川に面するデッキテラスを2階レベルに整備し、ブリュワリーとレストランを併設。デッキテラスは既存建物面積を拡張しながら、地域の人々が集うホテルの共用部となると同時に、既存建物内部のレンタブル率を高め、収益性の向上に貢献。また、ビューバスを備えた客室を設えるなど、川沿いの唯一無二の環境を生かした企画により、目的施設化を実現。
デッキテラスを舞台とした、ローカルコンテンツの展開
本物件のデッキテラスは、地域に開かれた共用スペースとなっている。普段は飲食店のテラス席として、宿泊者のみならず地域の人々も気軽に利用することが可能。また、定期的に地元の団体と共催で、マルシェなどのイベントを開催しており、さまざまな地域プレーヤーが集まり、地域の魅力を発信する拠点として機能。
物件概要
- 物件名
- LYURO 東京清澄 by THE SHARE HOTELS (公式HP)
- 所在地
- 東京都江東区清澄1-1-7
- アクセス
- 東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅徒歩10分
都営大江戸線「清澄白河」駅徒歩10分 - 構造
- 鉄骨造(S造)
- 延床面積
- 1589.9平米
- 築年月
- 1988年11月
- 従前用途
- オフィス
- リノベーション後用途
- ホテル
- リノベーション年月
- 2017年3月
- 開業日
- 2017年4月