限られた面積の住まいの中に、子どもの創造力を生かす『3畳の部屋』をつくる提案です。 総面積が小さくても、家族で長くすごすリビングルームの広さを確保しつつ、子ども部屋も諦めない住まいが実現できます。3畳と聞くと狭く感じるかもしれませんが、工夫次第できちんと部屋として成立させることができます。

東京都三鷹市にある66平米の住まいに4人家族で暮らすMさんご夫妻は、広いLDKに、3畳弱の子ども部屋を2部屋つくりました。もともと家族で一緒にいる時間が長いMさんご家族は、子どもはダイニングテーブルで勉強をして、子ども部屋は眠ったり着替えたりするスペースにするという割り切った空間の使いかたをしています。設計時に子ども部屋で使うマットレスのサイズを決めて、マットレスの大きさに合わせて造作した2段ベッドは、眠るときに圧迫感がないように高さが調整されています。ベッドの下は収納スペースにして、3畳の空間を縦に有効活用しています。

神奈川県川崎市にある69平米のTさんご家族の住まいは、玄関の横にある2つの洋室に階段で上り下りのできる2つのロフトをつくりました。上は寝室に、下は土間のある収納スペースにして、窓に向かってデスクを造作し、子どもも大人も使える勉強スペースとして使っています。2つのロフトを行き来して、階段を上り下りできる回遊性のある設計にすることで、ロフトそのものを遊具のように使って子どもたちが走り回って遊んだり、かくれんぼをする秘密基地のような使いかたもされています。

 

住まいのどの部屋に広さを割くかは、それぞれの家族で考え方が違うもの。”1部屋は6畳以上あるべき”といった固定概念を外せば、部屋の可能性は家族の数だけ存在します。3畳のスペースは、工夫しだいで子どもの創造力を爆発させる空間になるかもしれません。