Owner's Voice オーナーズボイス

ソファーと、シアターと、リノベーション。

インタビュー風景。まるでカフェにいるような感覚に。
取材日:2007年10月21日
 
<物件概要>
プロジェクト名 :コーディネートサービス
Type:リノベーション・マンション・一戸ユニット
間取り:ワンルーム(仕切りタイプ)
家族構成:2人(30代・ご夫婦)
専有面積:73.21平米 (22.15坪)

一番“似合う”家を、みつけるのではなく、つくる。

一般の方には、やりたいことを明確にして建築家に伝えるのは難しいですよね。途中、何かトラブルや困ったことは発生しませんでしたか?
ご主人:建築家の柳さんと、とことん打ち合わせをしました。それこそ朝からはじまり、一緒にランチを食べて、午後も打ち合わせという・・・。普通はそんなに打ち合わせをしなくても済むようなのですが(笑)、柳さんに○○○したいと要望すると、△△△はどうですか?というご提案をどんどんいただいて、カタチにしていきました。意思の疎通は大事ですね。大きなミスはなかったです。小さなミスは施工の方もすぐ直してくださいました。
特にこだわったところをおしえてください!
ご主人:こだわった点は、まず、「フローリング」(※写真:フローリング)です。理由は裸足で歩きたいから!自分たちがイメージする部屋の雰囲気にあった素材が決まるまでとても悩みました。最終的に選んだのは「オーク材」。ふしありの無垢材です。そして色は、大工さんたちが何度もワックスを塗り上げてくださって、現地で現物をみながら決定しました。
奥さま:それから、その床と同じ素材でつくった「キッチン」(※写真:キッチン)。私の身長だと、既成のシステムキッチンでは大きすぎるので、シンク回りや作業スペースは、私のサイズにぴったりな高さに造作していただきました! あと、「バスルーム」(※写真:バスルーム)。バスルームのタイルを選んで、パウダールームへとつなげました。間をガラスで仕切ることで、空間が広がり、とても開放的になりました。
いよいよ竣工!完成したときの印象は?
ご主人:工事中、何度もみていたので大きな驚きはなかったのですが、造作キッチンとバスルームのタイルの完成度には感激しました!
奥さま:自分たちで選んだインテリアの素材(通路の扉に京都で選んできた唐紙を採用※写真:唐紙)が出来上がったのは嬉しかったですね。
実際に住んでみていかがでしょうか?
ご主人:2007年6月から住み始めたのですが、まったく不満はないです。自分たちはもちろん満足していますが、両親も喜んでくれましたし、友人たちがたくさん遊びにきてくれて、気に入ってくれていることも嬉しいです。みんなイゴコチがいいと言ってくれます。
最後に、Mさんにとって「家」とは、どんなものですか?
当然のことですが、「生活の基本」です。どこへ出かけても「家」には戻ってくるし、自分たちが一番リラックスする場所でもあるし、何も気兼ねなく過ごせる唯一の場所です。生活の基本だからこそ、居心地の良さにこだわったんです。家にも洋服のように、似合う・似合わないがあると思います。だから私たちは自分たちにとって一番似合う家を見つけるのではなく、作ってしまった。気に入ったものはずっと永く愛用するように、この家も、これからずっと永く大切に住んでいきたいと思っています。

フローリング:
『オーク材』の無垢フローリング。同じ材質でキッチンを作っていますが、色合いを若干変えており、キッチンが視覚的に重たくならないような配慮がしてあります。

キッチン:
デザインのネックになりがちな冷蔵庫は、写真右手奥の扉の中の食品この中に。

唐紙 :
17世紀から続く京唐紙の『唐長』。そのなかでもMさんが選んだ柄は『向こうむき兎』柄。

バスルーム :
洗面台には、新しく発売された「Panton Junior」が。これまでのパントンチェアよりも一回り小さいそう。

<取材を終えて>
裸足で歩いてみたい、ソファーとホームシアターで寛ぎたい・・・お二人がなんとなく思い描いていた「居心地のいい住まい」作りのテーマは、完成した今、この家を訪れるゲストにも一瞬で共感できてしまう家だと感じました。オーダーメイドの家作りは、限られた時間でたくさんの選択と決断を迫られます。しかし、ご自宅の紹介をしてくださっているお二人の表情からは、それを楽しんでいらっしゃったのだなと感じました。

最初から明確なコンセプトがなくても、Mさんのように建築家と設計相談を重ねていく中で、自分たちのイメージが引き出され、さまざまなアイデアが生まれることがあります。実はそんなアイデアのヒントは、みなさんの毎日の生活の中に隠れているのです。建築家とみなさん(施主)はパートナー。同じビジョンを共有し、リノベーションの可能性を最大限にひきだして、Mさんご夫妻のような自分たちらしい住まい作りをたくさんの人に体験していただけたらな、と思います。自分たちと訪れる人をHappyにさせる家。Mさんご夫妻のお人柄を表したような、温かくてイゴコチのいいお住まいでした。

今回、Mさんご夫妻が選んだ「自分たちの住みたい街」は、東急東横線の沿線にあります。 住みたい街、人気上位のこの沿線は、いったいどんなエリアなのでしょうか?
(http://www.rebita.co.jp/service/magazine/blog/2008/02/toyoko.html)>

M邸のインタビューは1月末のVol.3(前編)の続きとなります。
文:石川/撮影:綿引